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【全国初】AI生成わいせつ画像販売事件を徹底解説
AI初心者でもわかる法的背景と予防策ガイド
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4名逮捕・全国初摘発
事件の概要
全国初のAI生成わいせつ物販売事件
2025年4月15日、警視庁保安課は、AI(人工知能)で生成したわいせつな画像をポスターにして販売していた男女4人をわいせつ図画頒布容疑で逮捕しました。実在しない女性のAI生成わいせつ物の販売で容疑者が逮捕されるのは全国初の事例となります。
逮捕された容疑者
- 水谷智浩容疑者(44) – 愛知県・小売業
- 堤内真人容疑者(34) – 愛知県・会社員
- 菅沼貴司容疑者(53) – 埼玉県・会社員
- 桜井七海容疑者(28) – 東京都・パート
犯行の規模
- 販売期間:約1年間(2023年10月〜)
- 出品数:9,000点以上
- 売上:約1,000万円
- 販売場所:インターネットオークション等
「違法とは知らなかった」「もともと知識はなかった」「独学で(AI生成方法を)学んだ」
容疑者の供述内容
AI画像生成技術とは?
AI画像生成の仕組み
- テキスト入力:「脚を開く」などの具体的な指示を入力
- AI処理:深層学習により画像を生成
- 出力:リアルな画像が自動生成される
- 印刷・販売:家庭用プリンターやコンビニで印刷
使用されたツール
- 無料AI画像生成ソフト(簡単にダウンロード可能)
- 自宅パソコン(特別な設備不要)
- 家庭用プリンターやコンビニプリント
- インターネットオークションサイト
なぜ副業感覚で手を染めやすいのか?
- 技術的ハードルが低い:専門知識不要で誰でも始められる
- 初期投資が少ない:無料ソフト+家庭用プリンターで開始可能
- 高収益性:「月10万円の不労所得」などの誘惑的な情報が拡散
- 匿名性:オンライン販売により身元が特定されにくい印象
- 法的認識の欠如:「実在しない人物だから大丈夫」という誤解
なぜ捕まったのか? – 法的背景の解説
刑法第175条「わいせつ物頒布等罪」
刑法175条1項:
わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、2年以下の拘禁刑若しくは250万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は拘禁刑及び罰金を併科する。
この法律は、実在・非実在を問わずわいせつな画像等の配布や公開を禁止しており、AI生成画像も対象となります。
頒布
配る、譲り渡す、販売する
公然陳列
公の場所で展示する
電気通信
インターネットでの配信
「わいせつ」の法的定義
判例によると、わいせつとは以下の要件を満たすものです:
- 性欲刺激性:徒に性欲を興奮又は刺激させるもの
- 羞恥心侵害性:普通人の正常な性的羞恥心を害するもの
- 善良風俗阻害性:善良な性的道義観念に反するもの
よくある誤解と真実
真実:わいせつ物頒布罪は実在・非実在を区別しません
真実:生成方法に関係なく、内容がわいせつであれば対象
真実:法律の不知は原則として違法性を阻却しません
事件の時系列
2023年10月
容疑者らがAI画像生成による販売を開始。SNSで「原価が安く、稼げる」という情報を見て始めたとされる。
2023年10月〜2024年4月
約1年間にわたり、9,000点以上のわいせつポスターを販売。売上は約1,000万円に達する。
2025年4月15日
警視庁保安課が全国初となるAI生成わいせつ物販売事件として4名を逮捕。
どうすればよかったのか? – 適切な対処法
法的リスクの回避方法
- ✅ 事前の法的確認:弁護士や法務専門家への相談
- ✅ 適切な学習:著作権法、わいせつ物頒布罪等の理解
- ✅ 健全な用途での活用:教育、芸術、ビジネス用途
- ✅ プラットフォーム規約の確認:販売サイトの利用規約遵守
AI技術の健全な活用例
- 🎨 アート作品制作:芸術的表現としての活用
- 📚 教育コンテンツ:学習教材やイラスト制作
- 💼 ビジネス用途:広告やマーケティング素材
- 🎮 エンターテイメント:ゲームやアニメーション制作
💡 AI画像生成で副業を考える場合の正しいアプローチ
1. 法的確認
利用規約、著作権法、関連法規の事前確認
2. 適切な用途
健全で建設的な目的での画像生成
3. 継続学習
技術と法律の両面での知識向上
特に注意すべきポイント
社会への影響と今後の展望
懸念される問題
- 法的認識不足:技術の進歩に法的理解が追いついていない
- 参入障壁の低さ:誰でも簡単に違法行為に手を染める可能性
- 被害者なき犯罪の錯覚:社会全体への悪影響を軽視
- 技術の悪用:本来有益な技術の悪用事例増加
期待される改善策
- 法整備の促進:AI技術に対応した法的枠組みの構築
- 教育の充実:デジタルリテラシー教育の強化
- 業界自主規制:AI開発企業による倫理ガイドライン策定
- 技術的対策:不適切利用を防ぐ技術的制限の実装
🔮 今後の展望と提言
1. 法的フレームワークの整備
AI技術の発展に応じた法律の迅速な改正と、国際的な協調体制の構築が必要です。特にディープフェイクや生成AI関連の規制強化が急務となっています。
2. 教育・啓発活動の推進
AI技術の適切な利用方法について、学校教育から社会人教育まで幅広い層への啓発が重要です。技術的知識と同時に、倫理的・法的知識の普及が求められます。
3. 技術的対策の実装
AI画像生成ツール自体に不適切利用を防ぐ機能を組み込むことで、技術的に違法行為を抑制する仕組みの構築が期待されています。
まとめ
📝 事件から学ぶべき重要なポイント
⚠️ 法的リスク
- AI生成画像も従来の法律が適用される
- 「実在しない」は免責理由にならない
- 最大2年の拘禁刑または250万円の罰金
- 「知らなかった」では済まされない
✅ 適切な対処
- 事前の法的確認と専門家への相談
- 健全で建設的な用途での技術活用
- 継続的な学習と知識のアップデート
- 倫理的観点を重視した利用
AI技術の健全な発展のために
今回の事件は、AI技術の普及と法的知識の普及に大きなギャップがあることを浮き彫りにしました。
技術の進歩は社会にとって大きな恩恵をもたらす一方で、適切な理解と利用方法の確立が不可欠です。
AI初心者の方々には、技術的な知識だけでなく、法的・倫理的な観点からも学習を進めることを強く推奨します。
「簡単に稼げる」という誘惑に惑わされることなく、長期的な視点で健全な技術活用を心がけることが重要です。
AI技術は人類の創造性を拡張する素晴らしいツールです。その可能性を最大限に活かすため、
法的・倫理的な枠組みの中で、責任ある利用を心がけていきましょう。
参考資料・引用元
全国初の摘発>AI生成”わいせつ”画像を 9000点以上出品、”素人”男女4人逮捕
画像生成AIのしくみ【前編】
AI画像生成の革命:仕組みから活用法まで徹底解説!
生成AI事件ファイル

